質疑応答

２．００ 用語の定義

• １【問】　投手の正規の投球が、ワンバウンドした後に、ストライクゾーンを通過、打者はこれを見送った。どう判定したらよいか。
  
• 　【答】　バウンドした投球が地面に触れた後、ストライクゾーンを通過してもボールである。（2.04原注）
  
• ２【問】　投手の正規の投球がバウンドした後に、これを避けようとした打者の足に当たった。どう判断したらよいか。
  
• 　【答】　バウンドした投球であっても、避けようとした打者に当たれば死球でボールデッドとなり、打者に一塁が与えられる。（6.08b注4）
  
• ３【問】　バウンドした投球を打者が打って飛球となり捕手が捕球した。打者アウトか。
  
• 　【答】　アウトである。インフライトの投球を打ったときと同様に取り扱われる。（2.04原注、6.05a）
  
• ４【問】　打球が、三塁に触れている走者に当たった。どう判定したらよいか。
  
• 　【答】　走者が塁についていてもいなくても、打球がフェア地域で当たれば走者アウト。しかし、ファウル地域で当たればファウルボールである。（2.25e、2.32d、7.08f、7.09k）
  
• ５【問】　打者が右翼線上に打ったフライを野手がグラブに触れて落球した。野手の両足は完全にフェア地域にあったがグラブに触れた位置はファウル地域であった。フェアか、ファウルか。
  
• 　【答】　ファウルボールである。（2.32d付記）
  
• ６【問】　打球がファウル地域に置いてあったほうきに触れ、フェア地域に止まった。フェアか、ファウルか。
  
• 　【答】　ファウルボールである。（2.32d注2）
  
• ７【問】　２ストライクの後、打者が打ったボールが鋭くバットをかすめて直接捕手のミットに触れ、胸に当たってから捕らえられた。どう処置したらよいか。
  
• 　【答】　ファウルチップで三振。打者アウトである。（2.34，6.05ｂ原注）
  
• ８【問】　前問の場合、直接捕手の胸に当たり、はね返ったボールを地面に触れる前に捕らえた。打者は三振アウトか。
  
• 　【答】　捕手の手、またはミット以外の用具や身体に最初に触れてからはね返ったものは、たとえ地面に触れる前に捕らえても捕球とはならない。ファウルボールで、打者は三振アウトにはならない。（2.34注、6.05b原注）
  
• ９【問】　１アウト走者一・三塁、打者が捕手前にゆるいゴロを打ち、本・一塁間後半の走路外（ファウルラインの内側）を走って捕手からの送球を背中に当て、守備妨害の宣告を受けた。三塁走者はすでに本塁を踏んでいたが、一塁走者は二塁に達していなかった。どう処置したらよいか。
  
• 　【答】　打者走者は妨害でアウト。２アウトとなり、他の走者は投手の投球当時の占有塁である一・三塁に戻らなければならない。（2.44ａ原注、6.05ｋ）
  
• 10【問】　１アウト走者一・三塁、打者が二ゴロを打った。野手が捕球後二塁へ送球しようとしたとき、一塁走者と衝突したので、審判員は守備妨害を宣告した。打者走者は一塁に達していなかったが、三塁走者はすでに本塁を踏んでいた。どう処理したらよいか。
  
• 　【答】　一塁走者アウト。攻撃側の妨害が、打球または打球を処理しようとしている野手に対して発生した場合は、各走者は投手の投球当時占有していた塁に戻らなければならない。２アウトで、三塁走者を三塁に戻し、打者には一塁を与える。（7.08ｂ、7.09j）
  
• 11【問】　０アウト満塁、打者は投ゴロを打った。投手は本塁に送球して、三塁走者をフォースアウトにした。捕手は素早く一塁へ送球してダブルプレーを狙ったが、本・一塁間のファウルラインの内側を走っていた打者走者の背中にその送球が当たってしまった。打者走者は守備妨害でアウトを宣告されたが、一・二塁の走者は妨害発生時には、それぞれ次塁に達していた。どう処理したらよいか。
  
• 　【答】　本塁でプレ−が介在（フォースアウト）した後に、打者走者が一塁に達するまでに妨害でアウトになった場合、各走者が妨害発生の瞬間すでに次塁に達していれば、その塁の占有は認められる。つまり、本塁でのフォースアウトと、打者走者の守備妨害で２アウトとなり、走者二・三塁で再開する。（2.44ａ原注、注、6.05k）
  
• 12【問】　前問で、一・二塁の走者が、打者走者の妨害発生の瞬間にまだ次塁に達していないときは、どう処置したらよいか。
  
• 　【答】　三塁走者の本塁でのアウト、および打者走者のアウトは同じであるが、妨害発生の瞬間次塁に達していない場合は、妨害発生の瞬間占有していた塁、つまり一・二塁に戻す。（2.44ａ原注、注、6.05k）
  
• 13【問】　打者の打った打球が、反転してフェア地域に落ちているマスクに触れた場合はどうか。
  
• 　【答】　落としていったバットに触れた場合と同様に、ボールインプレーである。（2.25注、6.05h原注）
  
• 14【問】　強風下の試合で、１アウト走者一・二塁、打球はやや前進守備の遊撃手後方に高く上がったが、風に押し戻されて左翼手との中間に落ちた。走者はそれぞれ１個の塁を進み、打者も一塁に達した。守備側はインフィールドフライではないかと申し出た。どう処置したらよいか。
  
• 　【答】　申し出は受けられない。特に強風下でのインフィールドフライの宣告は早まってはならない。内野手が落下する打球を捕らえる構えをとり、しかも容易に捕らえることができると判断したときに宣告するようにしなければならない。このケースでは、宣告を遅らせ、打球の最終判断（ヒット）をした審判員の処置は正しい。なお、インフィールドフライは、審判員が宣告しなければ適用されない。（2.40原注、注、6.05e）
  
• 15【問】　１アウト満塁、打者が、一塁ベース近くにフライを打ち上げた。球審は��インフィールドフライ・イフ・フェア�≠�宣告したが、打球は風に流され、野手に触れずにファウル地域に落ちたあと、本塁・一塁間のフェア地域に入った。それを見た三塁走者は本塁を突いたが、一塁手からの送球でタッグアウトとなった。これでよいか。
  
• 　【答】　この処置は正しい。打者はインフィールドフライでアウト。本塁でのアウトも認められ攻守交代となる。（2.40付記、6.05e）
  
• 16【問】　打者が２ストライクの後、バントしたがファウルボールとなったので打ち直しをさせた。これでよいか。
  
• 　【答】　普通のファウルボールは、２ストライクの後はストライクとして数えられないが、バントのファウルボールに限って、常にストライクとして数えられるから、２ストライク後にバントしたものがファウルボールとなれば、打者は三振となる。（2.73d注、6.05d）